根性なしで成功するというのは非常識なのでしょうか?

頑張れば頑張るほど成功する

スポコン物の漫画やアニメにあるような

ダメダメな主人公が鬼コーチのスパルタ指導を受け、

血と汗と涙にまみれ、努力の末に勝利をつかみ取る。

日本人はこのようなド根性ものが大好きです。

まじめに勤勉に努力を怠らず、

くじけそうになってもはを食いしばり立ち上がる主人公に

感情移入します。

時に登場人物の中には、天才的な才能を持ち、

大した努力もせずに主人公よりも成果を出す人物がいますが、

大抵嫌味で鼻もちならない性格のキャラクターで

ほぼ主人公の敵のような位置づけです。

当然私たちはその人物に感情移入をしません。

 

しかし松田豊さんは動画では

根性は必要ない、頑張っているから成功するとは限らない、

努力と根性は成功とは比例しないとおっしゃっています。

 

確かに、毎朝同じ時間に満員電車に揺られ

会社に着く頃にはすでに疲弊しており、

会社では嫌な上司にへつらい、部下には疎まれ、大して好きではない

仕事を黙々とこなし、一日終わる頃には心身ともに疲れ果て、

また帰宅ラッシュの電車に揺られ・・・

 

というような日々を送るサラリーマンが

住宅ローンや子供の教育資金に追われ、稼いでいるはずの自分は

少ないお小遣いのなかで昼食を工面したりする一方で、

好きなことをして、時間的な余裕もあり、なおかつお金を稼ぎ、

高級マンションに住んで好きなようにお金を使える人生を謳歌している人々も

いるわけです。

 

そういう、いわゆる勝ち組の人たちは、

スポコンの主人公に立ちふさがる悪役よろしく反感を買われます。

詐欺師まがいのことをして稼いでいるのだろうなどとディスられるわけです。

私たちは認めたくないわけです。

努力や根性などと無縁の成功者がいることを。

 

これから人口知能が普及されていく時代には淘汰されていく職種も多くなります。

まさにど根性で稼ぐような職種です。

気に入らない人を詐欺師呼ばわりしている間に、その詐欺師と呼ばれる人は

人工知能を駆使してネットの事業などをやり続けているわけです。

どんどん差は開いていくのです。

そうすると当然、成功者であるその人のファンも出てくるわけです。

 

新しい時代に、スポコン並みの根性論を持ち出してくる人に反発し、

逆に詐欺師呼ばわりされる成功者に感情移入する人たちが増えるということです。

それは、ストレスをかかえ、自殺する手前まで会社の奴隷のようになっている

ひとたちのレジスタンスでもあるのです。

もう根性論など振りかざして社畜になる時代ではないのです。

 

田豊さんは他人の事など気にせずに

ディスられているけど成功している人を手本にするのは悪いことではないと

おっしゃっています。

根性などと無縁に見えるような天才肌の嫌味な悪役を手本にしてもいいじゃないか、

むしろそのほうが精神的に開放されるのではないかと私は思うのです。